認知療法とは?

数ある心理療法の中でも有効な効果が認められている心理療法。アーロン・T・ベックによって開発された。うつ病、薬物依存症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、強迫性障害、人間関係のトラブルなど臨床適応の幅が広く短期間で効果が得られると言われています。

精神的に苦痛を感じている人は考え方が「硬直化」しやすく「歪(ゆが)んだ」ものになりやすいと言われています。そういった考え方を緩め、ゆがみを正していけるように一緒に検討していきます。

〈認知療法に向いている方〉
・思考能力が高い人
・早期の問題解決をのぞむ人
・知的レベルが高い人
・問題解決思考が強い人

〈認知療法に向いていない方〉
・自分のペースが大切な人(のんびりしている人)
・重篤な精神疾患がみられる人
・知的レベルが低い人(思考能力が低い)
・問題解決思考が低い人

具体的には以下のように進めていきます。
①初回(約60分)
・まずは認知療法がどのようなものか説明をします。
・状況をヒアリングしご自身の考え方や感じ方を把握していきます。(認知モデルの引き出し)
・考え方や感じ方の妥当性を一緒に検討していきます。(情報処理の間違いや、自動思考の説明)
・次回以降カウンセリングを実施するかどうか話しあいます。

②2回目以降(約60分)
・クライエントの現状把握
・前回のセッションの振り返り
・前回のホームワークの振り返り
・当日のアジェンダ(議題)の設定
・アジェンダについての話し合い
・次回までのホームワークの設定
・今回のセッションの全体まとめ
以上のような話し合いの中から、クライエントの思考を現実的に検討し、
問題解決のための決断能力を身につけられるようカウンセラーと一緒に進めていきます。


認知療法を使用してカウンセリングを進める上でのキーワード
●思考階層構造
 ・中核信念(スキーマ):自分や周りを取り巻く世界についての概念
  →幼少期にダメだダメだと言われ続けたため、「駄目な子」が概念化している。
 ・媒介信念(構え、ルール、思い込み):中核信念をもう一歩踏み込んだ考え方。
  →「頭が悪い」ということに対して「頭が悪いなんて最低」と捉える考え方。
 ・自動思考:中核信念・媒介信念を経て自然に出てくる考え
  →この思考が認知の一番はじめになる。自動思考を経て負の感情が生れる。
●情報処理の間違い
 ・オールオアナッシング思考(黒か白がどちらかしか認めない)
 ・結論の飛躍(不確実な情報から無理矢理結論を導き出す)
 ・読心術(証拠もないのに他人の考えを決めつける)
●自動思考を矯正する方法
 ・利益と不利益を探る
 ・証拠の重みを図る
●ホームワーク
 ・本を読む
 ・カウンセリングを振り返る
 ・思考記録表
 ・良いところリスト



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